今日は、私たちの暮らす岐阜県海津市で育つ「南濃みかん」について少しお話しをしたいと思います。
KAIJU CAFEでもお楽しみいただき、贈り物としても選んでいただくことの多い「南濃みかんジュース」。

このジュースに使われているのが、海津市南濃町で育てられている南濃みかんです。
岐阜県で唯一のみかんの産地とされている南濃町。
山の斜面には、みかん畑が広がり、秋から冬にかけて、たくさんのみかんの実がなります。
私たちにとっては昔からそこにある、どこか当たり前の景色です。
私たちはこれまで、南濃みかんジュースとして届けたり、地域の中学生と一緒に「海津っ子南濃みかんPJ」に取り組んだりしながら、この地域のみかんと関わってきました。

中学生が畑へ行き、みかんを収穫し、ラベルを考え、自分たちの言葉で地域の魅力を伝える。
そんな活動も5年目です。
南濃みかんを「知ること」。
実際に「触れること」。
そして誰かに「伝えること」。
少しずつではありますが、そんな時間を積み重ねてきました。
けれど、南濃みかんと関わる時間が長くなるほど、見えてきたこともあります。
生産者さんの高齢化や担い手不足。
長い時間大切の育てられてきた畑も、これから先、全てを維持していくことが難しくなっています。
そして今年、生産者さんから、
「畑を少し減らさなければならない」
そんな話を聞きました。
これまで何度も見てきたみかんの木。

毎年当たり前のように実をつけていたその木がもしかすると、切られてしまうかもしれない。
その言葉を聞いた時、
今あるものが、この先も当たり前に残っていくとは限らない。
ということをこれまで以上に身近なこととして感じました。
私たちは農家ではありません。
畑の全てを守ることも、南濃みかんが抱えている問題を私たちだけで解決することもできません。
それでも、この土地で仕事をし、南濃みかんを料理や商品としてお客様へ届けてきた私たちだからこそ、できることがあるのではないか。
そう考えるようになりました。
これまでの「南濃みかんを知ってもらう」という活動から、もう少し先へ。
実際に畑へ足を運び、みかんの木や生産者さんと関わる人を増やしていくこと。
そして、1年を通してこの土地に関わる人たちと一緒に、
「どうしたら、この景色の次の世代へ繋いでいけるだろう」
と考えていくこと。
今私たちが始めようとしている「みかんプロジェクト」は、これまで続けてきた活動のその先にあります。
南濃みかんジュースも、そのための大きな入り口のひとつです。
ただ、みかんを絞ってジュースにして販売する。
それだけではなく、1杯のジュースをきっかけに、「南濃町ってみかんの産地なんだ。」
「岐阜県でこんなみかんが作られているんだ。」
とこの土地のことを知っていただけたら。
そしていつか、
「畑に行ってみたい。」
「収穫してみたい。」
「この景色を残すために、自分にも何かできるかな。」
そんな小さな関心へつながっていったら。
それはきっと、南濃みかんを未来へ繋いでいく力になると思っています。
私たちが残したいのはみかんだけではありません。
山の斜面にみかんの木が並ぶ風景。
季節になると畑へ向かう人たち。
長い時間をかけて、この土地で受け継がれてきた営み。
そして、この土地を大切に思う人たちの気持ち、
それらも一緒に、次の世代へ渡していけたらと思っています。
これからの「小さなおはなし」では、私たちが南濃みかんとどのように関わってきたのか。
生産者さんが今どんなことを感じているのか。
畑では一年を通して、どんな仕事が行われているのか。そして、これから私たちが地域のみなさんと一緒に始めようとしていること。
少しずつお伝えしていきたいと思います。
今日はその始まりのおはなしを。
南濃みかんをこれからも土地の景色に。
まずは1杯のみかんジュースから。
この土地のことを少しでも、知っていただけたらうれしいです。